同じ思いを持った同志の支えがあるからこそ

NPOエール絆

「NPO法人に興味がある」、「社会起業を考えている」…けれど不安や迷いもいっぱい…。そんな方々の不安や迷いを少しでも解消するためにNPO法人を運営している方々にインタビューを行い、生きた言葉を掲載していきます。前回に引き続き、NPO法人あかりプロジェクト代表者の村田さんとの対談です。

前半のインタビュー記事はこちらから>>

№1「NPO法人あかりプロジェクト様」

【団体概要】
団体名:NPO法人あかりプロジェクト
事業開始年月:2008年7月
所在地:石川県金沢市
代表者:村田いづ実
URL: http://future-butterfly.net/
事業目的:摂食障害からの回復に必要なサポートを当事者の視点から考え実現すること、および摂食障害の背景に潜む社会問題の解決をはかること

【インタビュー】
聞き手:ひがし行政書士事務所 代表 東 真稔(ひがし・まさとし)

■ 事業の効率化が進むにつれてギャップやとまどいも…

東)NPO法人の運営で、苦労していることはありますか?
村)運営には常に苦労しています(笑)。まず一番はお金の苦労ですよね。まだ対価を得る収入モデルが確立していないので、必要な費用を捻出できないなど金銭面の苦労は今も多いです。

東)活動の資本となる金銭的な悩みは大きいですよね。ほかにもありますか?
村)あとは経営的な面で感じるギャップというか、とまどいみたいなものがありますね。例えば活動を計画的に行おうとすると経営的にはある程度の“効率化”が求められるのは当然なんですが…

東)効率的な経営で事業を回そうと考えるのは、経営者として自然なことだと思います。
村)ですが、そもそも私たちは摂食障害の方たちに寄り添う活動をしているので、心を開いてもらうまで非常にゆっくりとしたスピードにならざるを得ないんです。その辺り、双方を成立させるにはどうしたら良いのか?ギャップやとまどいがあったりします。この辺りはこれからなんとか価値観が折り合えるようなればいいなぁ〜と思っているところです。

東)なるほど。ほかにもありますか?
村)活動するメンバー間のモチベーションの温度差とか、「これはきっと役に立つ」と思ってはりきって始めた事業なのに、参加者が以外に少なかったりとか当初思っていたものと違う結果になることがある…といったことですね。

東)その“思った結果にならない”原因とは、なんでしょうか?
村)私も摂食障害で苦しんだ経験もありますし、摂食障害についてはかなり詳しいと自負していますが、それが逆に「きっとこうだ!」、「こうしたらいいんじゃないか!」という思い込みを生んでしまっているのかもしれないと思い当たりました。個人的な思い込みを捨てて、もっと当事者の方の気持ちに寄り添って、本音を聴こうとする姿勢を持つことが一番大切なのだと、最近よく思います。
東)本当に必要なことを見極める”と言うことですよね、NPOに限らずどの法人にも当てはまることだと思いますが、なかなか難しいことだと思います。

■思い描いていた活動のあり方が現実になった喜び

東)今度は逆に、NPO法人として活動してきてうれしかったことをおうかがいしましょう。
村)やはり月並みですけど、私たちの活動を通じて「あかりがあってよかった」とか、「ありがとう」という言葉をいただいた時ですね。そのひとことで今までの苦労が忘れられます。

東)感謝の言葉は、やはりうれしいものですね。ほかにありますか?
村)活動の中で、あかりの活動を受けて摂食障害を克服され、今ではあかりの活動を支援する側になっていただいた方が数人いるのもうれしいことです。

東)あかりの支援を受けていた方が、あかりの支援によって立ち直り、あかりの活動に参加しているということですか?
村)そうです。そういった活動のあり方は私たちが当初から目指していたものだったので、実現した時は感無量でした。それがひとり、ふたりと増えているのも本当にうれしいですし「やっていてよかった」と感じます。

東)村田さんがいろいろなご苦労がありながらも、多くの人と出会い、連携し、支え合って活動されているのは、こういった喜びがあるからなんでしょうね。
村)支援される、支援するに関わらず、仲間や関係者のみなさんなど多くの出会いによって、私たちの活動そのものが支えられているんですよね。友人とは違いますが、“同じ思いを持った同志”がたくさんいるという感じでしょうか(笑)

東)それは力強いですね(笑)。さて、そろそろまとめの質問に入りたいと思うのですが、NPO法人を長く継続するには何が一番必要だと思われますか?
村)先ほども言いましたが、仲間や応援してくださる関係者の方々ですね。くじけそうになってもこういった方々がいるから、何があっても「あきらめずにがんばろう!」と前向きな気持ちになれます。

東)あかりさんの活動は、今後どう発展していったら良いとお考えですか?
村)摂食障害の問題に対する活動が認知され、浸透して、仕事として取り組める状態になり、そのネットワークを取りまとめる役割ができるといいなと考えています。もちろん、最終的には摂食障害で悩む人たちがいなくなって、私たちの活動が必要なくなるというのが理想です。

東)ぜひ、がんばっていただきたいと思います。今日はお忙しいところ長々とインタビューさせていただきありがとうございました。
村)ありがとうございました。

【〜社会起業を志している後輩たちにメッセージ〜】

最後に村田さんが社会起業を志している皆様へメッセージをくださいました!

 

どんなに準備して活動をはじめられても、きっと試行錯誤や模索する日があると思います。正直「もうしんどい、やめてしまいたい…」とか、「代表者としてがんばらなくては…」という思いもよくわかります。金沢学生のまち市民交流館では、そんな社会起業をしている人や社会起業に興味のある人たちが集い、お互いの気持ちを共有して支え合う「ソーシャルメシCLUB」という事業がありますので、ぜひご参加ください。一緒にがんばりましょう!

 

ウェブサイト「NPOエール」とは

「NPO法人に興味がある」、「NPO法人の立ち上げを考えている」…など、NPO法人に興味を持っている方々の不安や迷いを解消しようと、石川県のひがし行政書士事務所代表、東真稔が立ち上げたウェブコンテンツ。実際にNPO法人を運営している方々にインタビューした生きた言葉を掲載し、これからNPO法人を立ち上げようと考えている方々にエールを届けることを目的としている。