NPO法人代表者インタビュー「NPOエール」No.004発行しました

NPO法人PCTOOL

NPO法人に興味がある」、「社会起業を考えている」…けれど不安や迷いもいっぱい…。そんな方々の不安や迷いを少しでも解消するためにNPO法人を運営している方々にインタビューを行い、生きた言葉を掲載していきます。これからNPO法人を立ち上げようと考えている方々に石川県金沢市よりエールをお届けいたします!

第4回目となる今回のインタビューはこちらのNPO法人様です。

No.004「NPO法人PLTOOL」様

【団体概要】
団体名:NPO法人PCTOOL
事業開始年月:2002年1月
所在地:富山県南砺市
代表者:能登貴史
URL: http://www.npo-pctool.org/
事業目的:一般の市民の方に対して、パソコンの講習やITを活用した情報提供、 IT支援に関する事業等を行い、市民のコミュニケーションを図り、市民の自主的な社会活動による豊かな社会づくりの推進に寄与することを目的とする。

【インタビュー実施日:2015年1月】
聞き手:ひがし行政書士事務所 代表 東 真稔(ひがし・まさとし)
話し手:NPO法人 PCTOOL 代表 能登貴史(のと・たかふみ)さん

■ 情報化時代の高齢者を支えるパソコン教室

東)PCTOOLさんは2002年の1月にNPO法人として起業されていますが、当時はまだNPO法人ってまだ珍しかったんじゃないですか?
能)ええ。その当時は富山にNPOなんてほとんどなかったですよ。福祉とか介護系のNPOがいくつかあったくらいかな? 私も“NPO法人”って存在は知っていましたが、詳しい知識があったわけではありませんでした。

東)では、前例がなかった分、設立などご苦労されたことも多かったんじゃないでしょうか。
能)それはもう(笑)。法人自体設立するのは初めてでしたから、定款って何?登記って何?って感じで、全てが手探りでした。でも、「NPOという新しい仕組みを使って、今まで世の中になかった新しい組織を作るんだ!」という熱〜い想いが仲間みんなにあって、どんな組織にしようか、どんな理念にしようかなど、連日寝る間も惜しんで夜中の2時、3時まで話し合ったりしていましたね。

東)熱いですね(笑)。ところでPCTOOLさんはその名前のとおり、パソコンのスキルを教えるIT講習会やサポートを行っていますが、そもそもその活動をはじめたきっかけは何だったんですか?
能)最初は行政からの依頼だったんですよ。「地域のじーちゃん、ばーちゃんたちにパソコン教えてやってくれ」(笑)って。情報化時代だから高齢者もパソコン使えた方がいいだろうということで、行政が事業としてパソコン講習を委託してきたんですよね。じゃあやってみようかってことで講習したら、じーちゃんばーちゃんが思いのほか喜んじゃって(笑)

東)なるほど、そのパソコン講習がスタートなんですね。
能)ええ。じーちゃんばーちゃんが講習終わってもまだやりたいって言うもんだから、最初は公民館借りたり、自宅片付けたりしてやってたんです(笑)そうしたら、じーちゃんばーちゃんがパソコンを通じて新しい趣味を見つけたり、ネットワークを使って新しい仲間を作ったりするようになっていって・・・なんかみんな活き活きしてきた(笑)

東)みなさん楽しみが増えたんですね。
能)パソコンが使えるようになったことで、じーちゃんばーちゃんは新たな生き甲斐を見つけたり、新しい仲間と繋がって何かはじめたりして、勝手に動き出した(笑)そういう変化を目の当たりにすると、パソコンのスキル(技術)は、これからの情報化時代の人間関係や社会の仕組みを支えていくもので、それを教えるのは社会的にも意味があるなぁ〜って想いが強くなって・・・。

東)そこで、パソコン教室を始められたんですね。
能)そうです。サラリーマンも辞めていたし、これで起業してやろうと。

■立ち上げ当初はビジネスモデルを模索する日々

東)任意団体からNPO法人にしたのはなぜですか?
能)事業のために法人化は考えたけど、形態については特に希望はなかったんです。ただ、当時手伝ってくれていたスタッフの中に公務員が2人いて、公務員は法律で営利目的の法人の手伝いは禁じられているから、法人形態によっては彼らを失いかねなかった。それで、なんとか彼らに迷惑がかからないように、一緒に活動できる組織が作れないかと考えていたんです。

東)で、NPOがあるじゃないかと?
能)そう。NPOなら大丈夫と言うことで、公務員の彼らも上司に話しをして、許可をもらったんだけど、当時は事業をやるNPOなんてなかったから、周りの理解もあまりなくて、なんか怪しい団体・・・みたいに思われていたかもね(笑)。

東)実際NPO法人にして良かったと思いますか?
能)NPO法人はオープンにしなくちゃいけない情報が多くて、それは弱みでもあるけど強みでもあると思っています。透明性が保証されているから社会的認知も高いし、何より多い人数を巻き込んで何かをやっていくには向いている組織じゃないかな。

東)NPO法人としてスタートして、事業は順調でしたか?
能)最初の3年くらいは、けっこう試行錯誤でしたね。パソコン教室だから、まず“ワード3回コース”とか、いくつかコースを作って、それを宣伝して人を集めて、教えて、フォローして・・・ってやっていたんですけど、それだとずっとプロモーションしてなくちゃいけないし、顧客管理も大変でした。やってもやってもキリがないし、収入の割に支出のコストが大きいから経営的にも厳しかったし。

東)それでが3年目以降に変わったんですか?
能)今までのやり方とは違う、新しい発想のビジネスモデルを作ることができて経営が安定したんです。そのビジネスモデルが成長の核になりました。

東)そのあたり、ぜひ詳しく教えてください。
能)具体的に言うと、それまでのパソコン教室に人を呼ぶやり方ではなく、サークルや団体に講師を派遣する形にしたんです。そうすることで、サークルとさえ契約できれば場所や人数に関係なく一定の収入が毎月入るようになりました。

東)なるほど。定期収入が見込めるようになったんですね。
能)そうですね。サークルの維持や運営はじーちゃん、ばーちゃんたちがやることだし、新規の会員もじーちゃんばーちゃんが勝手に集めてくる。こうなると私たちは顧客管理や新規勧誘もしなくてオッケーという状態になり、かなり楽になりました(笑)。しかも、面白いことにじーちゃんばーちゃんのサークルはどれも息が長いんですよ。

東)みなさん、よっぽど楽しいんでしょうね。
能)今やってるクラスのなかには、初心者クラスで立ち上げて10年続いているのもありますよ。

東)10年も! そうなると、もう一種のコミュニティですね。
能)そうですね。地域の高齢者を元気にするコミュニティといった側面はおおいにあると思います。

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【ウェブサイト「NPOエール」とは】

「NPO法人に興味がある」、「NPO法人の立ち上げを考えている」…など、NPO法人に興味を持っている方々の不安や迷いを解消しようと、石川県のひがし行政書士事務所代表、東真稔が立ち上げたウェブコンテンツ。実際にNPO法人を運営している方々にインタビューした生きた言葉を掲載し、これからNPO法人を立ち上げようと考えている方々にエールを届けることを目的としている。