NPO法人の役員~理事と監事

NPO法人の理事と監事

NPO法人を設立する際には役員を最低4名選出しなければなりません。役員には「理事」と「監事」があり、それぞれ職務や責任が定められています。理事と監事について分かりやすくまとめてみました。

理事の職務と責任

理事はNPO法人の運営主体として業務を適切に執行したり、理事会を開催して意思の決定を行ったりします。理事は、そのNPO法人から委任を受けて業務を執行すると考えられているため、「善良な管理者の注意義務」という義務を負っています。これは「通常の人の判断能力ならそれくらいは分かるでしょ!」というレベルの注意を怠ってはいけないということです。また、無茶苦茶な事業展開をしてNPO法人に損害を与えた場合には、賠償する責任が問われることもあります。

NPO法人の役員として当然責任もありますが、運営の執行部として、使命感を持って事業に臨むことでやりがいは人一倍高いものになると思います。

理事は最低3名、選出しなければなりません。通常はその中から代表者、つまり理事長を選出します。呼称は理事長でも代表理事でも会長でも決まりはありませんので、自由に決めることができます。代表権をもつトップの理事が登記されることになります。

監事の職務と責任

監事はNPO法第18条で「理事の業務執行の状況を監査すること」「特定非営利活動法人の財産の状況を監査すること」と定められています。監事というと会計状況の監査だけと思われがちですが、職務はかなり広い範囲に及びます。

理事の業務執行が内部的にも対外的にも問題がないか、権限の濫用はないかなどを監査するという職務も含まれています。また、万が一何か不正行為を発見した場合には、社員総会や都道府県庁へ報告する義務が課せられています。

このように監事はNPO法人の役員の1人ですが、第三者的な立場からNPO法人全体を俯瞰して見れる人を選任する必要があると言えます。そして監事も役員である以上、理事と同様に善良な管理者の注意義務を負うことになり、NPO法人に損害を与えた場合は、賠償責任を問われることもあります。

監事は最低1名選出しなければなりません。上記のとおり第三者的な立場に立つことが求められるため、法人の会計を担当する人が監事を兼ねるのは望ましくありません。また、監事は理事と兼務することができず、NPO法人の職員になることもできません。一般の社員(メンバー)になることが可能です。

責任と使命感

このように理事、監事という役員には当然ながら責任がついて回ります。ボランティアの延長線上の感覚ではなく、登記をして「法人」となった以上、責任をもっしっかりと事業にあたる必要があります。

責任もありますが、その分、一般のメンバー以上にやりがいと達成感が得られるのではないでしょうか。使命感と責任感を持って活動される役員の方々がいるからこそ、少しずつ社会課題解決の輪が広がっていくことになるのだと思います。